大規模木造建築 実績一覧
こちらでは、浅田設計室が携わった大規模木造建築をご紹介します。日本全国の施設を対象に、用途やご要望、土地柄に合った建物を設計しています。
児童施設(保育所・幼稚園・こども園・託児所)
くすのき保育所(竣工)
浅田設計室が構造設計・監理をしていました、くすのき保育所(泉大津市立) が竣工いたしました。吉野材の製材による在来軸組工法の保育所で、杉はヒノキ、梁はスギで、登り梁には9~11mの長い材も使っています。大黒柱は「樹」をイメージし、柱・方杖材ともに保育所名にちなんでクスノキを使用しました。大黒柱上のメイン梁のみベイマツです。柱・梁をすべて現しにしようと、当初、燃えしろ設計(燃えしろを省いた有効断面を用いて許容応力度計算を行い、表面部分が燃えても構造耐力上支障がないことを確かめる方法)で、構造計画を進めていましたが、行政側の予算の関係で、燃えしろ分の断面を見込んだ断面を使用することが厳しくなり、少しでも材積を減らすため、通常設計へ急遽設計変更することになりました。
内装制限がかかる中、少しでも多くの梁や柱を現しにしたい、という思いから、「柱、梁など室内に面する部分の面積が各面の面積の10分の1以下の場合は内装制限を受けない。」という規定を利用し、意匠事務所さんの努力の末、どうにか少しでも多くの柱、梁を露出させることができました。シンボルツリーのクスノキの大黒柱もしっかり現しでできました。真壁の雰囲気も残せました。様々な制約の中、この吉野の製材を使用した在来軸組み工法による保育所、意匠・構造ともに十分“木”を感じることができる保育所に出来上がったと思います。
くすのき保育所(製材検査・上棟)
はるか幼稚園*
㈳文化施設協会協会賞受賞